12月9日は「マウスの誕生日」で、グラフィカルユーザーインターフェースにとって記念すべき日です。

これはroot Advent Calendar 2022 のDay9記事です。

デモの練習をするエンゲルバート CC BY-SA 3.0

デモの練習をするエンゲルバート CC BY-SA 3.0

マウスといってもパソコンを操作する時に使う方のマウスのことだ。普段僕らはマウスをつかって仕事をしたり、趣味の創作活動をしたり、近況を伝えたりといったことをしている。今この記事を読む人のほとんどは、マウスをつかったコンピュータの操作に何の不自然さも違和感も感じないことだろう。マウスやカーソル、ウィンドウといったグラフィカルユーザーインターフェースを使ってコンピュータを操作するとき、僕たちはコンピュータを操作している感覚を忘れてしまっているようだ。手足の延長のように使っているマウスが世の中に初めて発表された日をみなさんはご存知だろうか?

コンピュータを操作するマウスというコンセプトは1968年(昭和43年)12月9日、アメリカのサンフランシスコで開催されたイベントで発表された。このイベントでは、ダグラス・エンゲルバートという人物による新しいコンピュータの活用方法がデモンストレーションされた。このデモがなぜ記念日になるほど意味を持つのか、それはここで発表された最先端の画期的な機能を見ると明らかだ。そこで発表されたのは

なんと現代では当たり前に目にする・仕事をする上で欠かせないコンピュータの機能たちが、1968年のエンゲルバートのデモで一気に発表されたのだ。ここでエンゲルバートが示したコンセプトが当時民生用コンピュータを研究開発していたさまざまな企業に影響を与え、グラフィカルユーザーインターフェースが開発されるきっかけになったのだった。

また、このデモンストレーションは「すべてのデモの母」と呼ばれるほど素晴らしい内容だったと評価されている。当時の最新技術によるコンセプトを、聴衆に理解しやすく伝わるよう実演を中心として設計されていたからだ。我々デザイナーも偉大なデモの母に倣い、実演とプロトタイプを中心として動くものをベースに議論を推し進めていこうと思わされる。

今日はUIデザイナーにとって記念すべき日ということ。盛大に祝おう🎉ハッピーバースデーマウス㊗️